鎌倉寺院巡り 龍口寺 [寺社仏閣]

昨日ご紹介した明王院のある浄明寺界隈から江ノ島界隈まで西へ進むと、江ノ島駅付近にある寺院が今日ご紹介する龍口寺。
龍口寺は、神奈川県藤沢市片瀬の龍口刑場跡に建つ日蓮宗の本山(霊蹟寺院)で、山号は寂光山。
略字体を用いて「竜口寺」と称す場合もあるようです。

では境内へ進んでみましょう。

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【仁王門】
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【山門】
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【本堂及び境内】
天保3年(1832)建立。欅造り銅版葺。間口12間・奥行き15間。神奈川県の代表的な木造大建築物で、正面には中老僧日法聖人作の日蓮聖人像が安置され、脇陣に六老僧・鬼子母神・清正公像等が祀られている。敷皮石を安置することから「敷皮堂」とも称し、堂内正面にその扁額が掛かっています。

この地はかつて刑場跡で文永8年(1271年)9月12日に日蓮宗の開祖日蓮が処刑されそうになった。この事件を日蓮宗では龍ノ口法難と呼びます。
その後延元2年(建武4年、1337年)に日蓮の弟子、日法がこの地を「龍ノ口法難霊蹟」として敷皮堂という堂を建立し、自作の祖師像(日蓮像)と首敷皮を置いたのが龍口寺の始まりと伝わっています。
なお、本格的な寺としての格式を整えたのは腰越・津 (鎌倉市)の国人で日蓮宗の信奉篤い島村采女が慶長6年(1601年)に土地を寄進して以来のこととされているようです。明治19年(1886年)までは選任住職を置かず、片瀬八ヶ寺が輪番で維持していた。現住は15世本間日恩貫首(台東区善慶寺より晋山)、池上法縁五本山の一つ。

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【大書院】
欅造り瓦屋葺。明治初年、信州松代で蚕糸業で財をなした窪田家が造った蚕糸御殿で、昭和10年に移築された建造物です。全体の美しさと両側面大廊下の12間一本通しの杉柱は一見の価値があるそうです。
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この龍口寺には、普通の寺院では良く見かけるのに鎌倉の全ての寺院にないものがあります。
それは一体何だと思いますか?

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【五重塔】
明治43年(1910年)竣工。木造ケヤキ造で五重塔としては神奈川県で唯一。しかも鎌倉市内に現存する五重塔では唯一。建造には竹中工務店が携わったことでも知られています。
彫刻は一元流(藤沢彫川)の一元安信。全国的にも数少ない明治期の五重塔です。

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他にも見所が多く存在します。

仏舎利塔
昭和45年(1971年)9月12日竣工。龍口法難700年を記念し日本山妙法寺(藤井日達上人)が建立。塔内には仏舎利が安置されている。龍口寺裏山(龍口山)の高台にあり、かつては江ノ島や相模湾を一望のもとにできたが、国道134号・国道467号沿いに複数の高層ビルが建って以降、視界がビルにさえぎられるようになった。

御霊窟
龍ノ口法難の際に日蓮が入れられていたとされる土牢。中には祖師像が安置されている。

島村采女墓
龍口寺に寺領を寄進した島村采女はじめ、島村家代々の墓。本堂すぐ脇にある。

七面堂
光松妙見堂(旧法善坊)

萬人歯骨塚
明治14年(1881年)、水野房吉という入歯師が、歯・入歯の供養と入歯師の技術向上を願って建立したもの。(社)藤沢市歯科医師会では10年前に整備し、以来毎年6月の第一日曜日に供養祭を開催している。

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先日からご紹介していた今回の横浜、鎌倉の寺院めぐりは今日がラストになります。
明日は世田谷にある豪徳寺界隈をご紹介したいと思います。










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