深夏の寺院巡り 目黒~圓融寺 [寺社仏閣]

8月24日、東京の目黒から南下して、横浜~鎌倉まで寺院巡りをしました。
では、その一日をご紹介しましょう。

一箇所目は目黒区の碑文谷にある寺院です。
圓融寺は、東京都目黒区碑文谷にある、天台宗の寺院で、圓融寺とも表記されています。
山号は経王山。

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【山門】
この山門は、昭和26年(1951年)に品川御殿山の原邦造邸から移築されたものです。銘によると、天保4年(1833年)、元播磨国美嚢郡三木和田の某寺の山門として工匠黒田重兵衛常久、瓦匠勝清の手によって作られたものでしたが、明治33年(1900年)3月、原邦造氏の先代六朗氏の還暦記念に際して邸宅に移され、さらに邦造氏の好意によって圓融寺に移されました。まさに山門三遷して所を得たといえます。江戸期の建築としては屈指の名門に数えられます。
現在の山門は、平成元年の記念事業として屋根が修復され、袖塀が造築されています。

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【仁王門:東京都指定有形文化財】
参道から階段を登ると、目の前に仁王門があらわれます。仁王門は檜と欅を用いた簡素な構成ながらも、唐風に和風を取り入れ、虹梁、蟇股、懸魚などにも様々な装飾が加えられています。
建立時期ははっきり分かりませんが、永禄2年(1559年)に仁王像が作成されるのとほぼ同時期と考えられます。ただし江戸時代の寛文期(1661-1672)と永禄期(1688-1703)の間に大改修が行なわれたため、足利時代の面影はほとんど残っていないと思われます。
茅葺きだった屋根は、2007年に銅葺きに改められました。

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【鐘楼】
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そして、この寺院の最大の見所が仏殿になります。

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【釈迦堂:国重要文化財】
入母屋造りのたおやかな曲線を描いく屋根をもつ釈迦堂が見えます。
室町初期の建立とされ、東京都区内最古の木造建築として知られています(都内では東村山市の国宝・正福寺地蔵堂に次いで2番目)。
明治44年(1911年)に国の古社寺保存法により国宝に指定され、昭和25年(1950年)に国の重要文化財に指定されました。
本来の屋根は茅葺きでしたが、火災予防の見地から昭和27年(1952年)に銅葺きに改められました。しかし、唐様建築の手法に和様を取り入れた優美なすがたは今日もなお残されています。

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【阿弥陀堂】
旧本堂の後方に高くそびえる雄大な新本堂は、昭和50年(1975年)の建立で、設計者に佐々木嘉平氏、設計顧問に早稲田大学名誉教授工学博士・田辺泰氏をむかえ、平安朝阿弥陀堂様式に則って建設されました。いまや圓融寺を代表するシンボル的な建築物で、境内の中でも一際異彩を放っています。
本尊の阿弥陀如来は、仏像彫刻家の第一人者である松本昇氏の会心の作で、日野法界寺の国宝・阿弥陀如来の様式を模して作られました。大きさは半丈六(約140センチ)で、胎内には経典の他に、発願主である第十八世住職阿純雄の銘と作者の名が納められています。

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この釈迦堂は前から見たかったので、大満足。境内も綺麗に掃除されていて気分良かったです。
次回は、ここから南へすすみ大田区のあの巨大な寺院に向かいます。



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