夏の京都 9 宇治上神社 [寺社仏閣]

伏見稲荷大社から自転車で50分くらい南下した先にあります。

DSC_0256.jpg
【世界文化遺産:宇治上神社】
宇治上神社(うじがみじんじゃ、うじかみじんじゃ)は、京都府宇治市にある神社で、式内社で、旧社格は府社。
隣接する宇治神社とは対をなしています。ユネスコの世界遺産に「古都京都の文化財」の構成資産の一つとして登録されている。

DSC_0260.jpg
創建年代などの起源は明らかではありません。
当社のすぐ近くには宇治神社がありますが、当社とは二社一体の存在であったようです。
当社の境内は『山城国風土記』に見える菟道稚郎子の離宮「桐原日桁宮」の旧跡であると伝え、両社旧称の「離宮明神」もそれに因むといわれています。
当社の境内外には「天降石」や「岩神さん」と呼ばれる巨石があり、磐境信仰による創祀という説もあります。

DSC_0262.jpg
DSC_0263.jpg
【本殿及び拝殿:国宝】
本殿は平安時代後期の建立で、神社建築としては現存最古とされています。
流造、桁行5間(正面)、梁間(側面)3間、檜皮葺きの建物内に、一間社流造の内殿3棟が左右に並ぶ(「間」は長さの単位ではなく、柱間の数を意味する)。内殿は左殿(向かって右)に菟道稚郎子命、中殿に応神天皇、右殿(向かって左)に仁徳天皇を祀る(左殿・中殿・右殿を順に第一殿・第二殿・第三殿ともいう)。左殿と右殿は組物が三斗で、組物間に蟇股を置くなど、形式・規模がほぼ等しいが、細部の様式から左殿の方が年代が上がるとみられています。
中殿は左右殿より規模が小さく、組物を舟肘木とし、蟇股を用いないなど、形式にも違いがあります。
外側の桁行5間、梁間3間の建物は内殿の覆屋にあたるが、内殿と覆屋は構造的に一体化しており、左殿と右殿の側廻りや屋根部分は覆屋と共通になっています。
左殿と右殿の内陣扉内側には彩絵があり、建物とは別個に「絵画」として重要文化財に指定されている。左殿の扉絵は唐装の童子像2体、右殿の扉絵は束帯・持笏の随身像2体で、剥落が多いが、平安時代にさかのぼる垂迹画の作例として貴重であり、国宝に指定されています。

拝殿は鎌倉時代前期の建立で、寝殿造の遺構といわれています。
切妻造、檜皮葺き。桁行6間、梁間3間の主要部の左右に各1間の庇を付す。桁行6間のうち、向かって左端の1間は柱間が狭く、隣接する庇部分とともに閉鎖的な1室を構成する。建物右端の庇部分も1室となり、これらに挟まれた中央の桁行5間 x 梁間3間分を広い1室とする。屋根は切妻造平入りの屋根の左右端に片流れの庇屋根を設けられています。
切妻屋根と庇屋根の接続部で軒先の線が折れ曲がっており、こうした形を縋破風(すがるはふ)と称する。周囲に榑縁(くれえん)をめぐらし、内部は板床と天井を張り、蔀戸を多用した住宅風の構えである。本殿同様、国宝に指定されています。

DSC_0267.jpg
【摂社春日神社本殿:国重要文化財】
明治45年2月8日指定

DSC_0264.jpg
DSC_0265.jpg

然程規模は大きくありませんが、立派な国宝建造物です!!
次回はこの神社と対を成す神社、宇治持神社をご紹介します。



この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。