山梨観光 16 放光寺 2 [寺社仏閣]
前回からご紹介している放光寺は縁結びでも全国的に有名な寺院さんです。
それもそのはず。この寺院に安置されています【木造愛染明王坐像】は国の重要文化財なんです。
【木造愛染明王坐像(御前立様)】
愛染明王は真言宗の奥儀である「煩脳即菩提」を示す仏様だそうです。
縁結び、恋愛成就にご利益のある仏様ですが、男女の縁はもちろん、皆様方の様々なご縁、人とのご縁、社会とのご縁、仕事とのご縁、学校とのご縁など、ありとあらゆるご縁が吉祥に結ばれるご利益をお授けくださるそうです。
その本像はというと隣のお堂に大切に安置されていました。
【木造愛染明王坐像:国重要文化財】
平安時代の作で、木造彩色、像高89.4cm。忿怒相で弓矢を天に向ける「天弓愛染」と称される形式の像で、浅い衣紋線などに平安時代末期の特色が現れている。山梨県立博物館には本像のレプリカが常設展示されている程に貴重な愛染明王坐像で、天弓愛染明王坐像として日本最古の物になります。
※全体像は避けます。
他にも重要文化財がありますが、もうひとつだけご紹介します。
【木造大日如来坐像:国重要文化財】
当寺院の本尊で、宝冠をかぶった金剛界の大日如来像で、木像漆箔。
像高は95.4センチメートル。右足を上にして結跏趺坐し智拳印を結ぶ。
作風から平安時代末期の円派の作と推定され、像立は創建以前に推定されています。立派な大日如来坐像様でした。
※全体像は避けます。
建物の配置をみますと禅宗寺院の影響を受けたことがうかがえる配置構成になっています。
本堂を拝すると御所造り風にも見え、整った伽藍配置です。
また當山は江戸時代延宝年間(1673~1681)に山城国総本山醍醐寺報恩院末となり、京都嵯峨御所大覚寺とも法縁を結び院家にも加えられました。明治27年に至って学山で名高い真言宗智山派総本山智積院へ転末して現在に至っているそうです。
また、放光寺には嘉永5年(1852年)に浄土宗の僧鵜飼徹定により模写が行われた法隆寺金堂壁画(法隆寺金堂壁画阿弥陀浄土図模写」が所蔵されています。
徹定は嘉永5年に法隆寺古写経の調査を行い、阿弥陀浄土図の模写を行っている(「法隆寺金堂壁画佛像記」)。
放光寺所蔵模写の裏書によれば、徹定は放光寺へ五百羅漢像の寄進を行った塩山出身の幕臣真下晩菘の発願に感銘し、慶応3年(1867年)に放光寺へ模写を寄贈したといいます。放寺寺所蔵の模写は現存する最古の模写として注目されており、敷き写しの手法により原画の欠損部分も復元して描かれています。
最後に休憩所でおもてなしを受けました。
落雁のような和菓子でした。味は山形の山寺の麓で購入した【もろこし】に似た味でした。
この寺院も有料で拝観しても決して後悔のない素晴らしい寺院でした。次回は武田神社をご紹介します。