夏の鎌倉紀行 ② 英勝寺 [寺社仏閣]

寿福寺から歩いて5分もしない場所にある寺、英勝寺。

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英勝寺(えいしょうじ)は神奈川県鎌倉市扇ガ谷にある浄土宗の寺院であり、現在、鎌倉唯一の尼寺です。
山号は東光山。
寺域は、開基英勝院尼の祖先であり、扇谷上杉家の家宰であった太田道灌邸跡地とされる。

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9時からの拝観可能だったのですが、まだ時間外でした。
すると、ここで管理人さんが快く時間を早めて開門してくれました。

そして、この管理人さんが驚くべき発言を!!!
「ここの寺院の仏殿、山門、鐘楼、祠堂、祠堂門、木造阿弥陀如来及両脇侍像龕が去年、国の重要文化財に指定されました」と言うのです。

昨日、鎌倉の寺社巡りのために見落とす事なかれとWikipediaで神奈川県の国重要文化財の詳細を調べて挑んだのですが、この英勝寺の事は記載されていませんでした。
もう、ビックリ!何とこの寺院に国の重文建造物が5棟もあるなんて!
鎌倉で鎌倉五山の第1位の建長寺と同じ棟数の重要文化財を所有しているって凄い事ですよ。
国宝の舎利殿、鐘楼のある円覚寺でも重要文化財の建造物はないのですから。

もう一気にテンションUPです。
しかも管理人さんから貴重な話を伺いました。
明治に入り寺院に対する風当たりが強くなりこの英勝寺も財政難になっていったそうです。そこで已む無くその重要文化財のひとつでもある山門を売ったそうです。
そして、数年前にその山門を寛永20年(1643年)の建立当時のまま買い戻して再建立したのだそうです。
凄い話ですよね。では、そんな歴史の深い寺院の中をご紹介していきます。

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先ずは

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【鐘楼:国の重要文化財】
入母屋造、瓦棒銅板葺き。近世の鎌倉では唯一とされる袴腰形式の鐘楼で、梵鐘は寛永20年の林羅山撰文の銘を持つ。

次が

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【山門:国の重要文化財】
三間一戸二重門。屋根は入母屋造、瓦棒銅板葺き。上層には釈迦如来と十六羅漢像を安置する。英勝院尼一周忌の直前に、水戸光圀の兄である高松藩主松平頼重により造営され、「奉敬立相州英勝寺山門 従四位下侍従源頼重朝臣」の棟札を持つ。
関東大震災後売却され鎌倉市小町の私有地に移築されたが、2011年、旧部材を用いて復興されました。

そして

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【仏殿:国の重要文化財】
方三間、裳階付の禅宗様仏堂。
屋根は寄棟造、瓦棒銅板葺き。棟札には寛永13年(1636年)に英勝院が建立とあるが、殿内梁牌には「寛永二十年八月 正三位権中納言源朝臣頼房敬立」の銘があり、当初英勝院が建立し、これを徳川頼房が現在の形に改築したものと考えられる。
扁額は後陽成天皇の弟である曼殊院良恕法親王の揮毫。粽(ちまき)付きの円柱、貫(ぬき)の多用、詰組の組物、桟唐戸、花頭窓、石敷きの床など本格的な禅宗様になる。
ただし、屋根の隅棟や軒先の線に反りがなく、屋根の形を直線のみで構成するのは独特の意匠である。
軒下の蟇股は十二支の彫刻で飾る。堂内は身舎小壁に瑞鳥、天井に迦陵頻伽の彩絵を施すほか、水戸徳川家の三つ葉葵、太田家の桔梗などの装飾が施されている。

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更に

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【祠堂門(唐門):国の重要文化財】
平唐門、銅瓦葺き。祠堂に至る石段下の小門で、祠堂と共に建てられたと考えられる。
欄間には精巧な牡丹等の透彫りが施されていました。

そしてそして

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このさや堂の中に祠堂が収まっています。

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【祠堂:国の重要便家財】
宝形造、銅瓦葺き。
方三間。英勝院の位牌を祀る建物で、徳川頼房の子、徳川光圀によって建立されたと言われる。内外は日光東照宮を思わせる鮮やかな彩色装飾が施されている。現在、祠堂は保護のため外側をさや堂によって覆われています。

マジで凄い事です。前回も前々回も、その前もこの寺院は素通りしていました。無知とは何と恐ろしい!!
しかもこの英勝寺、見所は他にもあるのですよ。

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何と竹林まで備えている庭がありました。もう朝一からテンションが上がります。
普段なら2回に分けて紹介するのですが、今回は勢いで一気にご紹介しました。これから鎌倉の寺院を廻る人達が絶対に行くべき寺院です。300円の拝観料を支払い観ても損はない場所です。

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次に向かったのが浄光明寺。ここでは重要文化財の仏像が観たいのですが、雨だと湿気を避ける為拝観中止になります。
朝まで雨が降っていましたけど、さぁて観られるかなぁ・・・・。



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